10月から本学の学長に就任した塩澤先生が、
後期学部教養教育科目として「日本美術に親しむ2」を担当していました。
最終回の2月1日(木)5限は、普段よりちょっぴりバージョンアップした
特別講義が行われました。
この日は受講生はもちろん、美学美術史の学生、学科教員、そして塩澤先生を慕ってやまない卒業生などが駆け付け、普段より多く収容できる教室を使用して、最終講義さながらの特別講義に聞き入りました。
美学美術史学科では、美学、日本美術史、西洋美術史、美術実技、アートマネジメントの各分野を学ぶことができます。このブログとツイッター https://twitter.com/aesth1 では、学科の活動の最新ニュースを紹介しています。学科のより詳しい紹介は、本学HPの学科案内をご覧ください。 http://www.gpwu.ac.jp/~aesth/index.html
10月から本学の学長に就任した塩澤先生が、
後期学部教養教育科目として「日本美術に親しむ2」を担当していました。
最終回の2月1日(木)5限は、普段よりちょっぴりバージョンアップした
特別講義が行われました。
この日は受講生はもちろん、美学美術史の学生、学科教員、そして塩澤先生を慕ってやまない卒業生などが駆け付け、普段より多く収容できる教室を使用して、最終講義さながらの特別講義に聞き入りました。
第3回(11月11日)は、2箇所の美術館を見学しました。
午前中は、東京都美術館(上野)で「永遠の都ローマ」展を鑑賞し、古代彫刻などを実見しました。
美術史の講義で学んだ「ウェヌス・プディカ(慎みのヴィーナス)」タイプの作例《カピトリーノのヴィーナス》や、デッサン室にある石膏像「アリアス」のオリジナル作品など、親しみを覚えつつ観察した履修者たちもいたのではないでしょうか。
午後は、SOMPO美術館(新宿)で「ゴッホと静物画」展を鑑賞しました。
ヨーロッパにおける「静物画」の歴史をたどり、その枠組みのなかで《ひまわり》などのゴッホによる静物画を位置づけるという展覧会となっており、西洋美術史の観点を意識したうえで、作品理解を深めることができたのではないかと思います。
今回の研修でも美術館スタッフの方々にお世話になりました。
どうもありがとうございました。
今年も館林美術館にて、夏の企画展に合わせたワークショップを開催しました。
今年は「佐藤健寿展 奇界/世界」展にちなんだ企画を考えました。
これまで世界120カ国以上を巡り、ありとあらゆる“奇妙なもの”を対象に撮影を続けてきた写真家・佐藤健寿さんの作品集を事前に調査し、その中に見られた仮面をかぶった民族・・・
そこから今年は「仮面でいこう!」ということになりました。
当日は例年より参加者が少なかったのですが、みなさんじっくりと
作品制作に取り込まれたことが印象的です。
まず、紙袋か、紙皿のどちらかを選び、シールやマーカー、マスキングテープなどを
用いながら自由に仮面を作ってきました。
学生たちはそれぞれのテーブルで個別にサポートをしたり、
参加者の方と対話をしたりと楽しく活動しました。
7月29日(土)に美学美術史学科「アートマネジメント演習1」3,4年、大学院1年生の受講生30名が企画立案した4つの子ども向け造形プログラムを富岡市立美術博物館で行いました。
授業では半年間かけて、子どものための教育普及プログラムを調査、検討し、小さなお子さんからどなたでもアートに親しむことが出来るよう配慮して準備をしてきました。
今年は美術博物館の企画展「ゆかたと藍の世界」展からも発想し、
染めや藍、ゆかたなどのモチーフも各プログラムで見られました。
当日は39℃という猛暑の中、午前、午後と多くの方にご参加していただきました。
コロナ禍を経て、もう少しいらっしゃるかな?と思っていましたが、昨年同様160名くらいのご参加でした。その分学生たちは参加者と対話をしながらゆったりと造形活動を楽しんでいました。
7月31日は、齋藤千明先生にお越しいただきました。
齋藤先生は、アーティストであり、白鷗大学教育学部教授であり、鹿沼市立 川上澄生美術館 館長であり、花火師の資格を持ち、過去には花火を打ち上げる仕事にも携わっていました。
ご講義は、多くの肩書きを持っていること、学生時代やご卒業後の活動、ヘルメットをかぶって花火を打ち上げていたことなど、ユーモアを交えながら自己紹介からスタートしました。
二人展:「齋藤千明×佐藤智明カラスなぜ鳴くの」(静岡県・沼津市)2022年11月12日~12月4日
齋藤先生は、国内外で多くの展覧会を経験されています。
2022年に静岡県の沼津市で開催された二人展:「齋藤千明×佐藤智明カラスなぜ鳴くの」に関して、スライドや映像をもとに木版で制作された作品のコンセプト、インスタレーション作品として場とどう関わるのかなどを、制作の過程で起きたハプニングも含め、説明されました。
そもそもなぜ木版で作品を制作し、表現することになったのか?
1枚の浮世絵の作品、喜多川歌麿作「高島おひさ」との出会いが、きっかけになったことや、浮世絵が持つかろやかさの魅力などを話されました。
浮世絵版画は、版元、絵師、彫師、摺師などの分業制です。それに対して齋藤先生の作品は、創作版画の位置付けであり自刻自摺りになります。
版木を彫る、紙に摺る過程などで経験する感触なども大切にしているとのこと。
大学の卒業制作からもよくわかります。台東区の買上作品となり、先日も東京藝術大学美術館での展覧会で、展示もされていたそうです。
この作品は、なんと桜の木1本を使い制作されました。チェンソーで木を切った断面、小口がモチーフとして摺られています。また浮世絵の技法研究を取り入れ制作された作品も紹介していただきました。
卒業制作『知覚の形状』
卒業制作『塊』伝統木版画の技法研究
美学の複数の先生も参加されている伊香保温泉で開催された「床の間アート」展にも参加されています。
この他にも、額に入った平面作品というイメージが強い版画作品を太鼓にして演奏家とのコラボレーションをしたり、立体作品も制作されています。
シリーズ『透過する場』 伊香保温泉での床の間アート展より
立体作品:和紙で作られたコルセットにミョウバンの結晶
次に、館長をされている川上澄生美術館のお話へ。
美術館主催の木版画の公募展で大賞を取ったことをきっかけに、20年近く展覧会、ワークショップなどをとおして関わってきた事が、館長へとつながったようです。
現在、美学美術史学科の卒業生である臼井佐知子さんが、学芸員で活躍されています。
川上澄生作品のスペシャリストです。
インタヴュー映像では、学芸員のお仕事、県女時代のこと、学芸員になるきっかけなど。履修生の中には、学芸員の資格修得を目指している学生もいます、大変参考になったようです。
美学卒業生の学芸員、臼井佐知子さん
これからの美術館のあり方、伝え方などを学芸員と検討し始めています。
その1つとして、美術館に来てもらうだけではなく、こちらから出向く出前ワークショップなどを試みているとのこと。
図書館と連携した造形活動もその1つ、図書館にある本を活用しながら、ブックマーク(しおり)を制作することを提案され実践されています。
最後に、お持ちいただいた作品やご講義の中でも話された版木、版画制作には欠かせない本式のバレンを見せていただきました。
講義終了後の学生と!
福島ビエンナーレ「風月の芸術祭 in 白河2022」
『地水火風空』福島ビエンナーレアートだるま作品
履修生には、沼津の作品や福島ビエンナーレでのだるま作品を中心に話されたインスタレーションという表現方法、作品を制作したら終わりではなく、展示する場や関係する人とのコミュニケーションの大切さを、強く感じる講義になったようです。
齋藤先生、素敵なご講義をありがとうございました。
新潟市歴史博物館 みなとぴあ https://www.nchm.jp/