2016年8月6日土曜日

28年度 西洋美術史実地研修1 第4回研修

 
さて、前期最後の実地研修です。
午前中は六本木のサントリー美術館で「オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ展」。 
   アールヌーヴォーのガラス工芸家は日本でも人気が高く、今回の展覧会もサントリー美術館所蔵作を中心に構成されていました。
 
まずはエミール・ガレ自身についてと彼の「異国趣味」について事前発表。
 
ガレの活動した時代はヨーロッパでのジャポニスムの流行期。
日本で読まれるガレに関する著作の多くはガレの異国趣味をジャポニスムという側面で語りがちですが、今回の展覧会ではイスラムや中国のガラスや陶器の影響なども、ガレ自身のコレクションとそれに触発を得て作った作品とを並列することで示すなど、近年のフランスでのガレ研究の成果が盛り込まれていました。
 今年は生誕170周年ということもあり、春先には東京都庭園美術館でもガレ展が開催されていました。あちらはガレと庭というテーマで主に花をモチーフにした作品やそのデッサンが展示されていたのに対して、本展では、ガレの昆虫や水中生物への関心(論文まで書いていたんですね!)を取り上げ、子どもの頃からの探求心がいかにデザインに結びついたのかを追った企画。
 
芸術家の生誕や没後の記念イヤーは多くの展覧会が開かれますが、同時にそこへ向けて芸術家研究が進展する良い機会でもあるのです。
 
さて、午後はなんと横浜まで遠出。

まさに猛暑という日差しに照らされた横浜美術館。館前の広場では子どもたちが噴水で水遊び。
 
今回の企画展はアメリカ出身の印象派画家メアリー・カサットの35年ぶりの日本での回顧展です。
(35年前に回顧展が開かれていたのですね!)
 
さて、カサットってどんな画家なのでしょう? この時代、女性画家って珍しいかも。
ということで、しっかりみんな調べてきてくれていました。
アメリカ出身のカサットは当初は伝統的な絵画を学びにヨーロッパに来たものの、ドガとの出会いから印象派の仲間となった画家です。印象派には他にマネの義妹ベルト・モリゾや短命に終わったブラックモン、エヴァ・ゴンザレスなどの女性画家がいます。当時、ヨーロッパでは女性は国立の美術学校では学べず、女性向けの主題とされた「静物画」や(主に家族の)「肖像画」を描くものとされていました。

カサットは主題面では「母と子」や家族といった女性的な主題を描きつつも、大胆な筆使いや構図の取り方など、アカデミックな母子像に見られるのとは異なる自然な子どもの様子を描くなど、当時としては革新的な存在でした。また、版画作品はどこか同時代の白黒写真を思わせる陰影の工夫がなされていたり、表現者として模索していた様子が窺えます。晩年には、アメリカの女子の美術教育に携わったり、シカゴ万博で大規模な壁画を任されました。

 
印象派という呼び名は当時は批評家の悪口から始まり、画家たちは自分たちをアンデパンダン(フランス語で「独立した」「自立した」)と呼んでいたそうです。
カタログに掲載されていた彼女とドガに関する逸話。傲慢で短気なドガと誇り高いカサットは喧嘩が絶えなく、友人の1人がなぜドガのような人物とつきあえるのか?と尋ねられたカサットの答えが秀逸です。「それは私が自立しているからです」と。
画家としても人としてもまさにアンデパンダンだったんですね。

2016年7月31日日曜日

西洋美術史実地研修1 第三回研修

7月初旬、東京国立博物館で始まったばかりの「古代ギリシャ展」と東京都美術館で開催中の「ポンピドゥー・センター傑作展」で、第三回目の研修を行いました。

まずは「古代ギリシャー時空を越えた旅」。

古代ギリシャ美術については、みな1年生の必修授業「西洋美術史概説1」で習っているけれど、どれだけ覚えていたかな?
まずは入館前に事前レポートで学習してきたことを確認。

古代ギリシャの壺絵の代表的な様式である黒像式と赤像式の違い。褐色系の地に人物像が黒く描かれているのが黒像式、逆に黒地に人物が赤く浮き出しているのが赤像式。
 それから古代ギリシャの人体表現についても確認しておきます。
 
今回の展覧会は全点、ギリシャの美術館から出展です。
いわゆる大作はないけれど、。紀元前7000年に始まるエーゲ海文明から紀元前1世紀のヘレニズム、古代ローマにおけるギリシャ文化の影響までという約7000年に及ぶ流れが、多種多様な作品により丁寧に追われていましたね。
最後のセクションはちょうど春に行った「ポンペイの壁画展」でギリシャ文化の影響を受けた神話主題の壁画など見てきたところなので、つながったのではないでしょうか?
 

午前の紀元前の7000年間に次いで、午後は一気に時代をくだり、20世紀の70年間を扱った展覧会「ポンピドゥー・センター傑作展」へ。


事前学習でポンピドゥー・センターそのものについての発表。
1977年に開館した同センターは世界有数の近現代美術コレクションを誇る美術館であるだけでなく、美術や音楽、ダンス、映画など、さまざまな芸術の拠点でもあります。


設計はイタリア人建築家レンゾ・ピアノとイギリス人建築家リチャード・ロジャースが手がけ、配管や階段、エスカレーターなどが外観と内部に剥き出しになった前衛的な建物として、パリの石造りの旧市街のなかで異彩を放っています。
名前は前衛美術に造詣が深く、計画を後押しした当時の大統領ポンピドゥーの名前をとっています。
 
ちなみにこの子たち「リサとガスパール」のリサの住まいでもあるのです。
 
ポンピドゥー・センターについて学んだ後は、20世紀美術のいくつかの運動についても確認しておきます。印象派以降の近現代美術ハ、次々と色々な動きが出てくるのが特徴。
オルフィスムってなんだろう? アンフォルメルって聞いたことがあるかな?
オルフィスムはキュビスムから生まれたけれど、キュビスムの代表格ピカソやブラックの作品には見られない色を使っているのが特徴。今回はその代表的な作家ドローネーの代表作「エッフェル塔」が来ていました。
フランス語で「非定型」を意味するアンフォルメルは、第二次大戦後、ヨーロッパで生まれた芸術運動。形が失われるほど抽象化を進めた作品などが作られ、時代背景もあり、形を失った人体表現が見られます。表現主義的な表現があることから、幾何学的でクールな抽象絵画に対して、「熱い抽象」とも呼ばれました。
 
今回の「傑作展」は、1906年からセンターが開いた77年までの近代美術の流れを、フランスで活躍した芸術家を中心に、1年1作家1作品という構成で辿るという、とてもユニークな企画展。
そのため展示デザインも、パリを拠点に活躍し、各国の美術館建築を手がけたこともある建築家・田根剛氏が担当し、意欲的な試みがされていました。
各セクションはフランスの三色旗(赤・青・白)に基づいて壁の色が変えられ、時代の雰囲気が伝えると同時に、作品を引き立てる色の選択がされていました。
また最初の2フロアは壁がジグザグに設置されることで作品の傍にある作家のポートレートや言葉とともに一作ずつ向き合えるようになっていたり、最後の真っ白なフロアは中央に置かれた輪の形の台に作家の言葉、その台と対面する壁にその作品が展示され、部屋の真ん中から言葉と作品を同時にとらえられるようになっていましたね。
 
1945年、第二次大戦の終わった年が絵画でも彫刻でもなく、その年に発表されたエディット・ピアフのラヴィアンローズ(バラ色の人生)というのも、その前年が解放されたパリで抱擁する恋人たちを写したゼーベルガーによる写真、その次の年がアンリ・ヴァランシによる音楽を視覚化した薄いバラ色の作品というのも、考え抜かれたセレクションの展覧会でした。
 
さて、次回は最終回。どんな作品と出会えるでしょうか?


2016年7月25日月曜日

「館林美術館で「こねこね!お寿司をつくろう ~へいらっしゃい!寿司処たてび~」ワークショップを行います」

今年もアートマネジメントゼミでは館林美術館と連携し、
「再発見!ニッポンの立体」展にちなんだワークショップを行います。
この展覧会では、
ジャンルを超えた多彩な造形表現によって日本固有の美意識を探っています。
その中では、日本の立体造形のひとつである食品サンプルも展示されます。

そこで、今回の企画は、食品サンプルにちなんで、粘土でつくったお寿司に色ぬりをします。学生たちがはっぴを着て、寿司職人に成りすまし、
皆さんに楽しんでいただく予定です。
ぜひ遊びに来てください。

日時 8/20(土) 午後1時-4時 
対象 幼児~一般(小学生3年生以下は保護者同伴)
定員 先着100名 
※12時45分からエントランスホールにて整理券を配布します。
会場 別館ワークショップ室

詳しくはこちらをご覧ください


2016年7月22日金曜日

「いせさき七夕まつり」に参加しました!

「いせさき七夕まつり」で実技ゼミ生がワークショップを行いました。


毎年、恒例の「いせさき七夕まつり」が、
7月16日(土)〜17日(日)の2日間、
本町通り、中央銀座通り、大手町通り、南銀座通りなどを会場に開催されました。
この中の「にぎわい広場」で実技ゼミ生が2つのワークショップを行い、大変好評でした。

ゼミ生が描いたイラストをもとに色をつける『七夕⭐︎塗絵』と
カラフルなテープでブレスレットを作る『わたしのいちばん星』。
大人から子供まで、とても楽しんでいました!

また「SMARK」で展示したパネルもお披露目。



今年のチラシです。


七夕飾りコンクールも行われました。


『七夕⭐︎塗絵』の受付


ゼミ生がデザインした見本です。


浴衣姿の子供もいっぱい参加してくれました。


『わたしのいちばん星』 
大人から子供まで多くの方が参加。


親子での参加も〜


「SMARK」で展示されていたパネルもお披露目!

いせさき七夕まつり リンク http://www.city.isesaki.lg.jp/www/contents/1358387948598/

2016年7月21日木曜日

伊勢崎の「SMARK」で展示された七夕かざりのデザインをしました


「SMARK」内に7月1日(金)〜15日(金)まで展示された
お客さん参加型の七夕飾りのデザインを実技ゼミ生が行いました。

これは、伊勢崎にある「SMARK」さんと
前橋にある企画制作会社「総合PR」さんとのコラボレーションになります。


伊勢崎にある「SMARK」さんの外観


7月1日(金)〜15(金)まで1Fにて展示されました

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企画の一つ
スマークに来たお客さんを対象に、
短冊へ願いごとを書いてもらいました。




そして6月16日(土)、17(日)の2日間、
伊勢崎織物協同組合のご協力のもと、伊勢崎絣を織るワークショップを実施。
またフェルトなどを使った七夕飾りを作るワークショップも同時開催しました。

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これらを素材にしたおパネル全体を実技ゼミ生がデザイン。



短冊やフェルトの飾りつけを学内で制作!


企画制作会社の担当の方と飾りつけの最終確認。

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展示風景


織姫


彦星


みなさんの願いごとがつまっています!



事前に開催されたワークショップの紹介。


2016年7月18日月曜日

わくわくワークショップIN富岡市立美術博物館開催しました!

7月17日、富岡市立美術博物館にて「第四回夏休みわくわくワークショップ」が
開催されました。
今年は昨年の倍の150~200人の定員を見込み、
準備を進めてきました。
おかげさまで午前中からたくさんの方が来館され、
みるみるうちに会場は満員に!




4つのブース、どこも大変盛り上がりました!


「むにむにコムギンをつくろう!」

「ふわふわオリジナルくらげをつくろう!」

「暗闇からBOM!つくろうmyおばけ」

「スーパーボールをつくろう!」

午後は、少しゆったりと対話を楽しみながら活動を行いました。
半年間準備を重ねてきて、多くの方に楽しんでいただいて良かったです。
中には4回毎年いらしている方もいて嬉しかったですね。
総勢約170名のお子さん、300人の来館者がありました!

ワークショップが終了して学芸員の北泉さんも交えて報告・反省会を行いました。




2016年7月13日水曜日

富岡市立美術博物館にて第四回夏休みわくわくワークショップを開催します!

今年も「アートマネジメント演習1」の受講生たちが
半年間じっくりとプログラムを練ってきた美術館連携事業としての
「夏休みわくわくワークショップ」が開催されます。
当日は四つの造形体験プログラムが実施されます。
近年おかげさまで多くの参加者のかたに楽しんでいただいています。
ぜひお立ち寄りください。

富岡市立美術博物館×群馬県立女子大学「夏休みわくわくワークショップ」

  • 日時:平成28年7月17日(日)
        午前10時~午後3時の中で計4つのワークショップが開催されます
  • 対象:幼児~小学生
  • 参加費:無料
  • 場所:富岡市立美術博物館(富岡市黒川351-1)
  • 問い合わせ:0274-62-6200(富岡市立美術博物館)
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