2015年6月12日金曜日

西洋美術史実地研修 第三回

第三回は上野の美術館二館で行いました。
午前中はこちら。


この球体も作品です。天気が良いと雲の動きがきれいに見えます。
エントランスも美しい東京都美術館。


 
このチェスの駒。有名な映画に出ていましたね!
思わず一緒に記念撮影しちゃったり。
今回の目当ては「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」です。
美術史というよりは歴史系の展覧会ですが、《ウルのスタンダード》など西洋美術史の教科書には必ず載っているような逸品が展示されており、美術史的にも見所たっぷり。
  事前レポートは大英博物館についてと、100点のうち特に西洋美術史のジャンルで押さえておくべき数点について調べて貰いました。

人類の誕生から現在までの歴史を100のモノを通して語る、という面白い切り口の展覧会。意外なモノが展示されており、博物館のコレクションを新しい視点で見られる良い機会だったのではないでしょうか?

午前中が人類の歴史の展覧会だったので、午後はがっつり西洋の美術の歴史を、同じく上野にある国立西洋美術館の常設展でたどります。



新たに購入された
フェルメール作とも言われる聖女像と
咲き始めのクチナシがお出迎え



 まずは国立西洋美術館の誕生の由来と常設コレクションの核となっている松方コレクションについての白い夾竹桃のそばで発表。戦前にモネの《睡蓮》を初めとする名品が購入されていたなんて驚きですね。
 
 
1959年、現在の国立西洋美術館(本館)の設計は、スイス出身で主にフランスで活躍した近代建築の巨匠ル・コルビュジェに任されました。近年では、世界各地にある彼の作品群を世界遺産にという動きもあり、西洋美術館も候補に入っています。
ということで、入館前に建築もしっかり鑑賞しなきゃ。 
 
柱に支えられたピロティ形式も
彼の建築の特徴のひとつ。
 
 
およそ5,500点の作品の彫刻、絵画、工芸作品が所蔵されており、370点が常設展示されています。
常設スペースに入ってすぐの彫刻展示室では、ロダンを中心とするフランス近代彫刻が見られます。展示空間を取り巻くように昇っていく螺旋形のスロープを歩きながら彫刻を見下ろすと、吹き抜け天井からの光が建築に多彩な表情を与えてくれます。
(建築内部については美術館HPで。
 
ここでは、他の日本の美術館では見られない中世末期の絵画に始まって、20世紀初頭にかけての西洋絵画をじっくりと時代を追いながら見ることができ、西洋美術史の通史を学ぶにはもってこい。充分、作品を見られたでしょうか?
本館から見た新館と中庭。
1979年に増設した新館はル・コルビュジェの弟子前川圀男の作品。
美術館に向かい合って建つ東京文化会館も前川作品です。
 
 
 
人類の歴史を辿る展覧会、西洋の美術の歴史をたどる常設展と今日も沢山の作品に出会うことができました。事後レポートにはどの作品を選んだでしょうか?
 
 

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