2017年7月6日木曜日

西洋美術史実地研修1 H29年度 第3回研修

梅雨空のなか、西洋美術史実地研修1の本年度第3回目に行ってきました。

午前中は、薔薇の花も美しい三菱一号館で「レオナルド×ミケランジェロ展」



今回は素描中心の展示ということで、まずは事前学習を元に皆で「ルネサンス期の素描について」学びます。







中世のイタリアで紙の製造が始まり、素描のための画材の生産量があがったこと、工房での教育で素描が重視されたこと、レオナルドがぼかし技法を素描に用いたことなどが発表されました。

次いで、今回の展覧会ではレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロが同一の主題「レダと白鳥」を描いていることが取り上げられているので、それについても事前学習で学んできました。
彼らの描いた《レダと白鳥》は、いずれも現存していませんが、それらに基づいて多数のコピーが作られ、彼らの構想は後代の芸術家たちに大きな影響を与えました。
途中の写真撮影コーナーには2人の素描の拡大コピーが。
複製ではありますが、丹念な影付け、輪郭線をじっくり見ることができます。 
 
 午後は六本木へ移動し、森アーツセンターギャラリーで「大エルミタージュ展」
 
 
 本展覧会は、ロシア随一の美術館エルミタージュから、「オールドマスターズ」と呼ばれる16-18世紀までの画家たちの作品を満遍なく集めており、「西洋美術史概説2」で学んだ通史を作品を実地に見ながら復習できるような展示がなされており、授業で見に来るには最適な展覧会でした。
 
事前学習では、「17世紀のフランドル・オランダ絵画」「17,18世紀のフランス絵画」について予習してきました。

また、博物館学実習の授業としての履修生による「エルミタージュ美術館について」の発表も行いました。
 
午前中はルネサンス期の2人の巨匠の素描、午後は16-18世紀のヨーロッパの名画の数々を堪能できました。気になる作品はあったでしょうか?